よく聞く「オーガニック」「自然派」「無添加」って何?コスメの違いを学ぼう
オーガニック、自然派、無添加…今、化粧品でこの言葉を聞かない日はないと言っても良いでしょう。 それくらい、ナチュラルさや”やさしさ”を売りにした商品は多くのジャンルで増えています。 なんとなく体に良さそう、安全そうという理由でこういった商品を選んでる人も多いかもしれません。 今日はそれぞれの違いについて知識を深めて、これからの化粧品選びに活かすきっかけを作りましょう。
オーガニック
オーガニックとは
オーガニックとは、本来「有機的な」「有機物」を意味する英単語です。 熟成した有機質肥料で土を作り、化学肥料を使わず、遺伝子組み換えを行わずに作物を育てる「農業」のことを指します。 日本には、農林水産省が定めた「有機JAS認定」という規格があります。 有機JASとして認められるためには、厳しいルールをすべてクリアしなくてはなりません。 その厳しさは栽培前から始まっています。 栽培の3年もしくは2年前から農地への禁止資材不使用、化成肥料不使用、生産者の規格や栽培技術への熟知、書類審査、機関からの実地検査…。 これらを経てやっと政府からのお墨付きをいただけるのです。 ですから、有機JAS認定を受けていないのに「オーガニック」と名をつけたものは法律違反になります。
化粧品におけるオーガニック
オーガニックコスメは、無農薬無化成の有機栽培で育てられた原料を使用した化粧品です。
今のような「化粧品」がない遥か遠い昔から、人は自然とスキンケアを行ってきました。
花、葉、果実など、身の回りの植物から抽出したものを利用し、美のためというよりは治療・予防目的でケアをしていました。
その一部をご紹介します。
エジプト文明
既に紫外線対策の概念とケアが存在し、アイシャドウでUVケアをしていました。
クレオパトラ7世はオリーブ油でスキンケアをし、薄毛の治療法も考案。
ヨーロッパ
ハーブによる植物療法や美容法が活発に行われてきました。
ペストで亡くなった人の家から物を盗んでいた泥棒達が、殺菌作用の高いハーブを酢に漬け込んだハーブビネガーを体に塗っていたおかげでペストにかからなかった…なんて逸話も。
日本
へちまの管に溜まっている水を化粧水にしたり、米ぬかを袋に入れたぬか袋で洗顔をし、肌を清潔に保っていました。
江戸時代に書かれた「都風俗化粧伝」なる書物には、薬草によるニキビの療法まで載っていたとか。
石油由来の成分を使用した化粧品が台頭してきたのがここ100年程度なのに比べ、世界で行われてきた自然療法的なスキンケアには数千年の歴史があります。
現代でも自然のものを取り入れよう、という動きは強くなっています。
また、環境への関心が高まってきていることも人気の一因でしょう。
石油は持続可能な原料とは言い切れませんし、温暖化の原因とも言われています。
化成肥料を用いた栽培は、安定した品質の商品を大量に届けなければならない現代社会ではどうしても避けられないものですが、土のためにはなりません。 自然回帰・環境保護といったオーガニックの考えに共感し、オーガニックコスメを望む人は多くなっています。
オーガニックコスメは、市販の化粧品が合わない、アルコール入りのものを使うとお肌がヒリヒリしてしまう敏感な方にも使いやすいといった良さがあります。
効果の出方はゆっくりですが、その分じっくりお肌に働きかけてくれるので、本来人が持っている再生能力を手助けします。
お肌にやさしいオーガニックコスメですが、合成成分がまったく使われていない訳ではありません。
化粧品を製造する上で、どうしても使わなければならない場合があります。 海外の認証団体は使用してもよい合成成分のリストを作り、リスト内に認められた成分なら使用可となっています。
ただ、その中には日本で使用禁止となっている成分が含まれていることもあります。
海外と日本のオーガニックコスメ
海外にはいくつかの国に認定団体が存在し、それぞれに独自の基準を設けています。
ACO
オーストラリアの団体。最も厳しい基準を設けている団体の一つ。
国からの認証を得られる機関。
ECOCERT
フランスの認証団体。世界で最も有名な団体の一つ。
COSMOS
ヨーロッパの5団体がオーガニックの統一した世界基準を決めるため作られた新しい組織。
既に2万点以上の化粧品を認定している。
海外には、こうした認証団体が多数あります。
ただし、オーガニック成分含有量の規定は数%から95%まで各団体により様々です。
日本では、「ひとつでも有機栽培で作られた植物成分を使った化粧品」であれば「オーガニックコスメ」と呼ぶことができます。
原料の栽培からこだわったものもあれば名前だけのものもある、というのが現状です。
だからといって、日本のオーガニック化粧品は信用できないと思ってしまうのは早計です。
中には、栽培から製造まで強いこだわりを持って化粧品を作っているメーカーもあります。
現在、日本でも認証団体がオーガニックについて広めよう・基準を作ろうと活動しています。
厳しい基準を設けているので、こだわった化粧品が欲しい方には指標の一つとなるでしょう。
自然派とは
自然派化粧品は、自然由来(動植物)原料の成分を主材料とし、化学的な成分をできるだけ使用せずに作った化粧品のことを指します。
ナチュラルコスメとも言われます。
第三者機関の認証は持ちませんが、オーガニックコスメと似た考えで作られており、敏感肌や乾燥肌など、お肌に悩みを抱える方に使いやすい化粧品となっています。
当社は、ジャンル分けをするならこのカテゴリに属します。
植物エキスを濃厚に使い、使わずに済む合成成分は使わず、安定剤や防腐剤の類は最低限の配合。
人の再生力をサポートし、人のエネルギーを支えるような植物の力に溢れた誰にでも使える化粧品…オーガニックの考えと自然派のいいとこ取り、と言っては言い過ぎかもしれませんが、おおよそそのような理念で商品を作っております。
明確な規定がないため、製品を「自然派」と謳うことは各メーカーの良識に委ねられます。
(日本におけるオーガニックも現状似たようなものです)
明確な規定がない分、購入者様に信用していただけるよう、それぞれのメーカーがこだわりを持って商品作りをしています。
メディアにはあまり出てこない会社も多いため、「知る人ぞ知る」状態のメーカーも多数。
「自然派 化粧品 おすすめ」などのワードで検索し、気になるメーカーを見つけてみましょう。
こだわりの美容成分を多く配合していたり、特定の植物に着目したり…各社様々な化粧品を作っているので、まずはホームページを確認してみましょう。
ホームページを見て分からないところや使用にあたって不安なところがあれば、メーカーに直接聞いてみるのも良いでしょう。
無添加とは
どんな化粧品の宣伝文句に必ず書かれていると言っても過言ではないかもしれない「無添加」とはいったい何でしょう。
添加物が無い、という字面からすると、これもなんだか体に良さそうですね。 無添加とは、特定の物質が添加されていない状態のことを言います。
特定の物質とは何か?
それは「稀にアレルギーなどを引き起こす可能性のある102種の成分」です。
この102種と香料を指定し、消費者がトラブルを回避できるようにしたものが「旧表示指定成分」です。
この102種の成分や、マイナスイメージのある成分を配合していないことを「無添加」と表しています。
現在では表示名が変更されている成分もあります。
(マメハンミョウエキス→カンタリスチンキなど)
メリット・デメリット
オーガニックや自然派のメリット
・原料の栽培から化学資材を使用していないので、環境に優しい 肌が本来持っている「美しくなろうとする力」「再生する力」を引き出す。
・天然の豊かで上質な香りは格別。リラックス効果も高い
・美容成分が多く配合されている。動物実験を行っていない(メーカーによる)
・合成成分は、使用していたとしてもごく少量
オーガニックや自然派のデメリット
・植物成分が濃厚なため、かえって刺激になったり、アレルギー反応が出ることがある
・保存料不使用もしくは最低限配合のため雑菌が発生しやすく、管理に注意が必要
・合成成分を一切使用していない訳ではない(ものによる)
・原料栽培が有機栽培で高コスト/原料が高価なため、製品が高価になりがち
お肌に優しいオーガニックやナチュラルの化粧品ですが、万人に良いものとは言いきれません。
購入後の管理には注意が必要ですし、原料の関係でどうしても高価格になりがちです。
継続使用するなら、正直市販化粧品の方が楽です。
ただ、オーガニックや自然派の化粧品を使って良かった、という声があるのも事実です。
オーガニックや自然派コスメを使う前に
オーガニックや自然派といった言葉を鵜呑みにせず、
どんな物を使いたいか
自分の肌悩みは何か
必要なものは何か
をよく吟味して化粧品を選ぶことが大切です。
アルコール入りの化粧品が刺激になる人がいるように、オーガニックや自然派化粧品の濃厚な植物・美容成分が刺激になる人もいます。
植物だって、隠れていたアレルギーを起こす可能性があります。
自然=良い
化学=悪い
ではありません。
購入前に、自分に合わない成分が入っていないかよく確認しましょう。
オーガニックの高品質な化粧品を使っても合わない…という方は、一度病院でアレルギー検査を受けてみるのも手です。
自分で調べよう
気になることはすぐにスマホやタブレットで調べられる。良い時代ですね 。
○○だから安全。
□□だから危険。
テレビやSNSで専門家が言っていた。
友達が言っていた。
ではなく、自分の目で確認するようにしましょう。
そして、信じたいものを信じるのではなく、冷静な視点を持って判断しましょう。
「料理の焦げた部分を食べるとガンになる」という有名な説も、聞いたことはあっても理由を説明できる人はあまりいませんよね。
確かにマウス実験で発がん性は認められましたが、人間に置き換えると体重の4倍量の焦げを毎日食べることになります。
50kgの人なら一日200kgの焦げ。 …焦げを大量に用意するのが大変そうですね。
このように、なんとなく知っている・聞いたことがあるかもしれないことを、自分の目で深堀りすれば色々なことが見えてきます。
それは化粧品選びに、食べ物に、生活の至るところで役に立ちます。
植物のこと、添加物のこと、化学成分のこと、そして一番大切な自分のお肌のことをよく把握し、これだ!と思える化粧品に出会いましょう。
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余談の余談
冒頭でクレオパトラ7世が薄毛の治療法を考案したと書きましたね。
クレオパトラは女性で、 薄毛とは縁がないように思えます。
では、何故薄毛の治療法を考案したのか?
それは恋人であったカエサルの為です。
カエサルは薄毛に悩んでいたのです。